2005年10月04日

火事に遭いました end

火事に遭いました end   妹の所から、高円寺に住んでいるTくんに電話をした。火事に遭った事を話し、次のアパートの資金が貯まるまで居候させてくれとお願いした。Tくんは、「いいよ。」と二つ返事でOKしてくれた。

 その日は、妹の所でおいしい料理を食べて、翌日焼け跡にいってみた。同じアパートの住んでいる人たちが焼け跡から使える物はないかと探していたり、お互いに情報交換していた。住人で、大家さんに補償問題について話しあおうということで、1回目の会合の場所「どこかの喫茶店?」を確認しあった。(2回は話し合いに参加したが、話の進展がないので、めんどうになり話し合いに行かなくなった。彼らが大家さんから災害の補償金をもらったかどうかは、確認してない。僕は、いつまでも、火事の事を引きずっていくのがいやだったと思う。)

それから杉並区役所に行けば、何かもらえるということを聞き、早速そこへ行った。区役所は、思ったよりも小さかった。事情を話すと、2万円の見舞金と赤十字から、毛布1枚をいただいた。少しうれしかった。東京に住んでいる友達からもお金を出し合って見舞金8万円をいただいた。みんなの気持ちがうれしかった。お金も大変助かりました。

それから、3か月ほど、僕の居候生活が始まった。その時、僕はT大学の夜間スクーリングのある通信制の大学に通っていた。朝は、水道町にある印刷会社に行き、夜は、レポートを提出して一年のある期間だけ夜、大学に行き単位を取るという仕組みであった。

Tくんのアパートは、高円寺にあった。駅から10分ほどの二階建ての12~3世帯ほどのアパートであった。世帯といっても、みんな学生とかいまでいうフリーターのような男達ばっかりであった。部屋は、足ふきがおけるぐらいの板間とガスコンロがひとつある換気のないミニ台所に四畳半と押し入れ2つであった。

 TくんもR大学の夜間に通っていた。しかし、金もないのに生活にはあまり不自由しなかった。お互い学生だったのに、部屋で勉強した記憶は少ない。テスト期間中、Tくんが酒も飲まずにプリントをコタツの上で広げて難しそうな数学の問題を解いているのを見ると「ああ~僕たちは学生なんだなあ~」と思ったりした。


 たいていの日は、外に出るのがおっくうなので出前をとったり、部屋で飲んだり、駅の近くの居酒屋に行ったりした。

休日は、Tくんに競馬を教えてもらった。コンビニで競馬新聞を買い、部屋でじっくり研究して新宿の場外馬券場に買いに行くのである。その頃は、ミスターシービーやシンボリルドルフが人気であった。
1回だけ当たったことがある。連勝複式で千円で5〇倍5万円が手に入った。競馬は、研究半分、運半分かな。 でも大金をえようとするとなかなか難しい。

3か月ほどして僕も、部屋を借りる金がたまり阿佐ヶ谷の新しいアパートに引っ越したが、どんな部屋だったか全然記憶に残っていない。

終わってみれば、Tくんの部屋での居候生活もなかなか楽しいものであった。Tくんとも、とても親しくなり新しい部屋に移ってからもよく部屋に飲みに行ったのである。

火事でたくさんの生活用品や大切な道具を失ったが、親友をひとり見つけたのだと思う。世間の救済組織よりも、兄弟や友達の助けが一番頼りになることも知った。
でも、もう火事は懲り懲りである。 今から空気の乾燥する季節になります。
みなさん、「火の用心」を怠りなく!!


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Posted by シマケン at 23:13│Comments(7)くらし
この記事へのコメント
ほんとに火事はこわいですね。
シマケンさんは、命が助かったし
親友ができてよかったですね。

数十年前のことですが、友達のアパートも
火事に遭い、私が貸してた本(大金払って
買った落語の本)がやけてしまい、「ごめん」だけで
すまされて、ショックでした。
その友達とは、それっきりです・・・・。

元栓ちゃんとしめて寝ます。
Posted by みけ at 2005年10月05日 01:07
シマケンさん♪
はっぴぃな気持ちになりました。
ありがとうございました。(^・^)

震災の記憶は怖いですが 禁句にしてしまうのではなくて
たくさんの方々の今後の教訓になるように
お役にたてるといいなぁと思っています。
お気になさらないでくださいね♪
Posted by さんぴん茶 at 2005年10月05日 01:52
t君の部屋の様子が思い出されました。

彼にこのブログを読ませたくなりました。携帯で
このブログのアドレスを教えておきますね。
Posted by まー先生 at 2005年10月05日 07:51
 本当に命は大切にしなければと思います。火の消し忘れ、元栓のしめわすれ、電気の消し忘れ、これから徹底してやろうと思います。
シマケンさんも 電気を消して寝ましょうね。
Posted by 友人N at 2005年10月05日 13:48
>まー先生へ

T君とは最近、仕事が忙しいようでなかなか会えませんね!!


>友人Nさんへ

お互い火事には、苦い思い出があるんですね。
生き延びた命、充実させたいですね。


Posted by シマケン at 2005年10月06日 18:53
こんばんは。

火事は昨年、会社内で軽いボヤを起こしてから、家庭用の消火スプレー買いました。
外にあった大きい消火器を会社の後輩に使わせたら、あまりの勢いで狭い部屋は真っ白。まさにドリフ状態。
今だから酒の上の笑い話になっていますが、当時はあわてていたものでした。ホント火の用心です。

何か身に起こった時に本当に親身になってくれる時は真の友だなっと改めて思いました。
自分が入院でもしたら、単身で石垣に来ている誰か助けてくれるだろうか?
心配さぁ。

Posted by のん at 2005年10月06日 22:33
>のんさんへ

ボヤですんだからから、いいですけど
ほんとに火事は怖いですね。

大丈夫ですよ。
のんさんにも身近にきっと頼りになる友がいますよ!!




Posted by シマケン at 2005年10月08日 17:59
 
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